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【番組解読】 グレード制

 84年に導入されたグレード制により、現行JRA競馬のシステムは完成しました。それ以降、多くの重賞レースが新設され、GTレースも当初の15レースから5割増しの計22レース。84年に比べ、グレード制競馬は20数年を経た今も変化を続けています。
 ただし、その変化は決して「進化」ではありません。繰り返しますが、グレード制競馬は84年に完成しているのです。シンボリルドルフは未完成のシステムから生まれたわけでもないし、過去の遺物と称される類いのものでもありません。

 旧NHK杯が新設GT競走NHKマイルCになったからといって、ダービーの実施目的が変わるわけではありません。スプリンターズSがGT格上げされたからといって、安田記念やマイルCSの実施目的が変わるわけではないのです。

 ダービーの直前に短距離GTが実施されたからといって、長距離GTであるダービーに直接的な影響を受けるはずもなく、強いていえば、ダービーで負けるメンバーの中から短距離ランナーの姿が減った程度のものです。これがもしも、ダービーよりも高額な1着賞金がNHKマイルCに設定されるようであれば話が別になりますが、そうなると年間番組の全体的な見直しが必要になるだけなく、世界標準であるクラシックディスタンスにおいて、日本競馬は後退する事にもなります。何のためのグレード制導入だったのか、中央競馬会の存在意義すら無くなってしまいます。

 では、ダービーにとって、旧NHK杯とは何だったのでしょうか。NHK杯のレース名が変わろうが、距離が変わろうが、ダービーには何の影響もないとすれば、もともとNHK杯はダービーにとって、全くどうでもいいレースだったという事になります。本番に向けた前哨戦であり、優先出走権も設定されているレースにもかかわらず。

 旧NHK杯に限った話ではなく、GUレースはGTレースの1着馬を決めるために必要不可欠なものと考えるべきではないと私は思います。本番のGTはとても勝てないが、直前のGUであればメンバーが揃わないから狙える。逆に、本番のGTでは負けたが、直後のGUであればメンバーが薄くなるから狙える。実際に勝つかどうかは別として、ダービーをあきらめた馬や皐月賞で負けた馬のために実施される側面が旧NHK杯にあったのは疑いようのない事実です。


(つづく)